弁護士からの応援寄稿「知っておきたいトラブル事例と対応策」

ケアマネはLルールや保険者と、どう向き合うべきか

先日のCMOのニュース記事「押印や研修…3割のケアマネ『理不尽なローカルルール』経験」で、読者のケアマネの皆様から寄せられた様々なローカルルール(以下「Lルール」。介護保険制度を運用する市町村ごとに扱う書式や法令・通知の解釈などが異なることによる、保険者独自のルールのこと)が多数紹介されました。記事では厚生労働省が開設している「行政手続の簡素化・利便性向上に係る要望受付フォーム」も、ほとんど知られていないという実態が明らかとなりました。こうした状況は、なぜ生じてしまうのでしょうか。

鉄則は「おかしいと思ったら、規定根拠を質問すること」だが…

本連載でも、おかしなLルールを押し付けられたときの考え方や対処法などを何度か取り上げてきましたが、何よりも大切なことは、「おかしいと思ったら行政の担当官に『その根拠規定は何ですか』と質問する」ということです。

当たり前のことですが、保険者は時代劇に登場するお代官様のような絶対権力者ではありません。あくまで法を執行するだけの存在です。指導や監査など、強い権限は与えられていますが、そうした行為のすべてに介護保険法や施行規則、運営基準等の根拠規定が必要となります。

居宅の7%近くが理不尽なⅬルールで処分対象に

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外岡潤
1980年札幌生まれ。99年東京大学文科Ⅰ類入学、2005年に司法試験合格。07年弁護士登録(第二東京弁護士会)後、ブレークモア法律事務所、城山総合法律事務所を経て、09年4月法律事務所おかげさまを設立。09年8月ホームヘルパー2級取得。09年10月視覚障害者移動介護従業者(視覚ガイドヘルパー)取得。セミナー・講演などで専門的な話を分かりやすく、楽しく説明することを得意とし、特に独自の経験と論理に基づいた介護トラブルの回避に関するセミナーには定評がある。主な著書は『介護トラブル相談必携』(民事法研究会)、『介護トラブル対処法~外岡流3つの掟~』(メディカ出版)、『介護職員のためのリスクマネジメント養成講座』(レクシスネクシス・ジャパン)など。「弁護士 外岡 潤が教える介護トラブル解決チャンネル」も、運営中。

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