ケアマネ美容講座
女子ケアマネの皆様、お疲れ様です!
しばらくご無沙汰していた間に、本格的な冬が到来しました。乾燥した冷たい空気の中、自転車に乗って外回りをすると、お肌がカッピカピになってしまいますよね……。顔や手の甲は他の部分よりも肌が薄いので、すぐに粉を吹いたりカサカサしたりします。特に手は、頻回の手洗いによっても皮脂が奪われて、乾燥だけでなく炎症を起こし、あかぎれになったりしやすい時期です。
肌の乾燥を防ぐために、皆様いろいろと保湿対策をされていると思います。でも、間違った保湿ケアをしてしまうと、かえって逆効果になってしまうことも……!そこで今回は保湿ケアのよくある間違いについて解説します!
保湿ケアの間違い①化粧水をつけた後、しばらく待って肌に浸透させる
保湿のために化粧水を付け、しばらく肌に浸透するのを待っていませんか? それは間違った保湿ケアです。化粧水の成分のほとんどは「水」です。付けたまま置いておくと、肌に浸透するどころか、蒸発して抜けていってしまいます。
ですから、化粧水を付けたら間髪入れずに乳液やクリームを付けてください。これらは油分を含んでいて、水の蒸発を防いでくれます。化粧水を付けたらすぐに乳液・クリームで蓋をしましょう。特にお風呂上がりは水分が蒸発しやすい状態なので、気を付けてください。
保湿ケアの間違い②もったいないのでコットンに少しだけ垂らす
化粧水を手で付けると均一につけにくいですが、コットンを使用すると均一に伸ばしやすくなります。この際に、化粧水をケチらないことが大事です! コットンがヒタヒタになるまで液をしみこませて使うのが正解で、そうすることで肌への摩擦も起きにくくなります。
保湿ケアの間違い③もったいないのでコットンパックは長時間付けておく
けっこう乾燥してしまったときのレスキューとして、コットンパック(コットンを何枚かつかってパックをする)をするときも、ケチケチして長く顔に付けておくとかえって逆効果になりますよ!
水は水分が少ない方に移動するものです。パックをして10分以上放置すると、逆にコットンの方に潤いが取られてしまいます。同様に、十分に湿っていないコットンを使うのもNGです。
もし節約したい場合は、事前にコットンを水で濡らしておくといいですよ。そのうえで、化粧水を500円玉くらいの大きさで数カ所に分けて垂らしましょう。コットンをはがした後は、手のひらでやさしく顔を抑えて化粧水をなじませてください。
保湿ケアの間違い④もったいないのでハンドクリームをちびちび使う
手の保湿ケアには、できるだけ頻回にハンドクリームを塗りましょう。手洗いや消毒をした後の手からは皮脂が奪われ、皮膚の中にある水分が外気に蒸発していってしまいますので、手洗いや消毒のたびにクリームを塗るのがベストです。
「なるべく塗るようにしているけど、あまり効かない」という人は、クリームの使用量が足りないかもしれません。クリームなどを塗る量を示す「FTU」という単位をご存知ですか?Fはfinger、Tはtip、Uはunitの略で、人差し指の先端から第1関節まで軟膏をチューブから絞り出した状態を1FTUと数えます。かなり多い量に思えるかもしれませんが、実はこの1FTU(≒0.5g)が片手(手のひら&手の甲)に塗るのに適した量だと言われています。
指の先にちょこっとしかハンドクリームを出していないような使い方をしていませんか?これでは量が足りず「保湿しているつもりが、実は保湿できていない」という状態になり、冬の乾燥した空気に負けてしまいますよ!
さて、いかがでしょうか。女子ケアマネさんの中には「あっ…」と思った方もいらっしゃるかもしれません。せっかく保湿ケアをしているのに、逆効果になってしまうと悲しいですよね。正しい保湿ケアをして、みずみずしい笑顔を利用者さんや家族に届けていただければと思います。
<参考文献>
日本化粧品検定協会. 日本化粧品検定2級・3級対策テキスト(コスメの教科書 第2版), 主婦の友社
日本化粧品検定協会. 日本化粧品検定1級対策テキスト(コスメの教科書 第2版), 主婦の友社
化粧品成分検定協会. 化粧品成分検定公式テキスト, 実業之日本社
- 松田コタロウ
- ケアマネ専属美容ライター