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「コミュ障」でもケアマネやってます!

セクハラまがいの行為に悩まされた件・後編

前月は、「はっきり」とした物言いができず、「毅然」とした態度も取れないため、セクシャルハラスメントまがいの行為に及ぶご利用者に苦労させられた話を書きました。残念ながら、この手の話で苦労させられたのは、あのエピソードだけではありません。

【この記事の前編】
セクハラまがいの行為に悩まされた件・前編

突然、ベッドに引きずり込まれそうに!

奥様を亡くされ、娘さんと同居されているご利用者を担当したことがありました。前の担当ケアマネから「少し変わった方。悩んでいることや困っていることを言いたがらない」と引き継ぎを受けたこともあり、時間をかけ、できるだけ丁寧にコミュニケーションするようにしていました。

確かにその方は、なかなか自分のことを話そうとしませんでした。最初のころは、何を聞いても「はい」「いいえ」という返答しかもらえませんでしたし、時には、それすら返ってこないことも。

それでも、日々頑張り続けているうちに、ちょっとずつ会話も増えていきました。そこで私も、さらに丁寧に時間をかけてお話しをするようにしました。というか、
(この調子で、前の担当者も把握できなかった隠されたニーズを聞き出し、よりよい生活を実現するのだ!)
(この件をきっかけに、私は一気に成長できるはず。そう、このケースこそが、私がスーパーケアマネになるための●ピースだ!!)
などと、大秘宝を見つけた海賊のように力みかえっていたのですが…。

もしかしたら、その努力が悪く誤解されたのかもしれません。ある日、ご利用者が休んでいるベッドの隣に座ったとたん、いきなり手をつかまれ、引きずり込まれそうになったのです!

(やばい!これはマジでヤバいやつ!!というか、あんた、そんなに腕力があったんかい?!いつも、もっと弱々しかったのに!)

パニックに陥っている間に、ご利用者のベッドが近づいてきます。ほとんど本能的に踏ん張って抵抗したのち、なんとか手を振り払い、難を逃れることができました。

(こ、これはさすがに、ビシィ!と言わないと、ビシィっと!!)

そう心に決めていたのに、口をついて出てきたのは、「あ、あはははぁ~。いやいやいやぁ」という意味のない言葉のみ。ああぁ、情けなさ過ぎます。そう思って落ち込んでいると、情けなさを倍増させるような言葉が聞こえてきました。

「い、いまのことは、娘には内緒にしてほしい」

まあ、確かに、娘さんは知られたくないですよねえ、こんなコトは…。懇願するご利用者を見ているうちに、なんだが、いろいろ虚しくなってしまったことを覚えています。その後、このご利用者のお宅に出向く際には、ヘルパーさんと同行することでトラブル再発を防ぎました。

大人のビデオ「お届け依頼」

さらにさらに。以前、書かせていただいた注文の多いご利用者さんからも、セクハラじみたことを言われたことがありました。

それは、その方が施設に入居したばかりの時のこと。いきなり、こんなことを要望されたのです。

「いい部屋だけど、何もなくてつまんねえな。かずぴさん、大人のビデオ持ってきてよ!」

え?大人のビデオのご発注?おとなのオムツではなく?というか、ケアマネって、そんなことまでするんでしたっけ?思わず固まる私。ところが固まった私を見て、ご利用者はこんなふうに続けようとしたのです。

「だから、大人のビデオだよ、お・と・な。わかる?いわゆる『アダルトビデオ』。できればさぁ、俺の好みとしてはさあ・・・」

こっ、こら~!もはや、その説明自体がハラスメントですよ、やめんかい!!-とは言いませんでしたが、「い、意味はわかっています、わかっていますから!」と、慌てて説明をストップ。そして、無駄に跳ね上がった心拍数と乱れた呼吸を整えながら、この要望に対応するべきかどうかを考えました。

(ビデオテープを持ってくることくらいなら、大した負担ではないけど、問題は、それをどう確保するかだよね…。いやいや、ちょっと待て!わたしゃ、そんなものもっていないぞ。どうする、かずぴ?買うか、借りるか、あるいは、家族が隠し持っているブツを持っていくか?!)

いろいろ葛藤しましたが、やっぱり、これはケアマネが対応すべき事柄ではないでしょう。ご利用者のためという大義名分のふりかざし、家族がひた隠す「お宝」を探す楽しみには心惹かれましたが、この要望はお断りさせていただきました。

巻き込まれることが多いのはコミュ障ゆえ?最後に頼るのはやっぱり…

とにかく、コミュ障なのに(というか、コミュ障だから?)、いろいろとハラスメントまがいの行動に悩まされることが多い私。今回の執筆を機に、改めてセクハラ対応の基本を調べてみると、だいたい、次のような対応が必要であることがわかりました。

(1)何がNGか、はっきりと伝える
(2)キーパーソンを巻き込む
(3)組織で対応する
(4)ハラスメントは許さないという基本姿勢で、毅然と対応する

うーむ、まさに、仰る通り。でも、さんざん書いてきた通り、「はっきり」とか「毅然」とかが苦手がだから、何とかしてほしいと思っているのだし。キーパーソンを巻き込むといっても、コミュ障の私には、なかなか難しいし。

もちろん、それを目指して精進していくつもりなのですが、いますぐにできることといえば、組織で対応してもらうこと。つまり、仲間に助けてもらうことくらいです。とりあえずは、やさしい同僚と上司から、上手に助けてもらえるよう、さらに工夫を凝らす所存です!

かずぴ
旦那さんと亀と、とある地方在住。お酒と映画と音楽をこよなく愛する50代。グループホームにて介護職と施設ケアマネを経験。その後、居宅ケアマネに。居宅ケアマネとしては6年目。

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