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オンライン時代のコミュニケーション、ケアマネが知るべきこと、やるべきこと

オンライン・コミュニケーション、基本のき 後編

オンラインで特に重要なのは言葉の伝え方

オンライン・コミュニケーションを使いこなすために、前回は「見てわかる」工夫をお伝えしました。

今回は、「聞いてわかる」工夫をお伝えしたいと思います。

わかりやすい表現や、会議進行を工夫する上で共通する重要な要素は言葉です。特にオンラインでは、どの言葉を選ぶのかによって結果が大きく変わってきます。対面でのコミュニケーションでも当然必要なことですので、ぜひ参考にしてみてください。

私たちは、すべてを話したつもりでいても情報の一部が欠落してしまうことがよくあります。そして、情報を受け取った側は自分の頭の中で欠落した部分を埋めようとしますが、そこに思い込みや自分の考え方、価値観がするりと入ってきて、結果として誤解を招いたり間違いが起きたりします。

ついつい、やってしまう…誤解を生みやすい伝え方

相手に誤解を抱かせやすい伝え方としては、以下があげられます。

(1)一般化

例外や可能性を考慮せず、一般的なものとすることを指します。 例えば「ご家族はいつも大変そう」「できるだけ手伝ってほしい」「服薬はたいてい苦手」が、該当しますが、こうした物言いを耳にすると、「家族は一年中、大変なんだ…」「薬は苦手なのか!」というふうに受け取られてしまう恐れがあります。

(2)省略

話の一部の情報だけが伝えられ、それ以外の情報が伝わらないために、正確な意味が不明瞭になることを指します。「みんな言っている」「配慮が足りない」などといった表現が該当します。こんなふうに言われると、受け取った側は「誰が?」「いつ?」「何が?」「どこで?」「誰に?」などの基本的な情報を話の前後から推測するしかありません。

ただ、推測する気が起こるのは、まだいい方かもしれません。より厄介なのは、「実は、何も伝わっていないのになんとなくわかったような気にさせてしまう」物言いです。例えば、「もっと『自由』になりたい」という言い方があります。一連の流れをまとめて自由と名詞化されると、具体的になにをどのようにしたいのか聞かないとわからないはずなのに、なんとなくわかったような気になってしまい、必要な情報を確認する気も起らなくなってしまいます。

(3)歪曲

話の内容を省略化する途中、事実が歪められることがあります。言及されていないのに、何らかの前提をもとに話が進んでいたり、憶測で意味付けされたり、決め付けられたり…。

例えば「家族から返事がないから私は嫌われている」と確認をしていないまま決めつける。あるいは、連絡したら返事があるのが当たり前だから「(返事をくれない)○○さんはやる気がない」と決めつける―といったケースが該当します。

こうした伝え方が誤解を生みやすいのはオンラインに限ったことではありません。ただ、言葉が相手にストレートに伝わるオンラインでは、よりていねいに、具体的に、正しく、抜け漏れないように言葉を選ぶことを心がけなければなりません。また相手が、上記のような伝え方をしてきたときには、憶測や推論で理解するのではなく、事実を質問して確かめましょう。こうした質問は、雰囲気を大切にしなければならない対面では、なかなか言いにくいものですが、オンラインではそれほど抵抗なく聞くことができると思います。

オンライン会議の進行役に!心掛けたい3つのポイント

また、オンラインでサービス担当者会議や地域ケア会議などの進行役を担う際には、まず次の3点を意識してみてください。

(1)目的を確認する・確認させる

「何のための会議なのか」「なにが得られればよいのか」を具体的にし、合間でも「この会議の目的は●●なのでこの意見は重要です」など、意識させる言葉を使いましょう。

(2)手順にそっててきぱき進める

「最初に」「つぎに」「さらに」「最後に」と、手順を意識した言葉でリズム感よく、書類の確認や意見交換の際にもたつかないように、準備しておいた流れを一つひとつ進めます。

開始前に「書類は届いていますか」「声は聴こえていますか」などと呼びかけて音声や画面、ネット環境などあらかじめチェックしておきます。これは後になると伝えにくいので忘れないようにしましょう。

(3)時間に敏感

視界に入る位置に時計を置いたり、ディスプレイの時計やタイマーを活用したりして、終了時間を意識しましょう。進行の台本メモや時間の目安を、付箋紙に書いて画面のカメラの近くに貼っておくと、違和感なくスムーズです。

上級編の工夫としては、録音機能を活用して議事録にしたり、スクリーンショットで画面共有した資料を保存しておいたり、チャットでメモを書いておいたりすると、後で入ってきた人にもわかりやすいですよね。さらに急にネット環境が不安定になったり、端末のバッテリーがダウンしてしまったりした場合に備え、パソコンと電話のビデオ通話アプリを併用したり、別のアカウントからダブルで入ったりする強者もいらっしゃいます。

対面にもオンラインにもメリット、いずれも選択肢に

緊急事態宣言が解除され、感染者数が落ち着いてきた秋以降、みなさんの仕事も動きも戻りつつあるようですね。それだけに、対面での業務を復活したという事業所と、このままオンライン・コミュニケーションを続けるという事業所があるようです。

そこで、対面派とオンライン派に、少し話を聞いてみました。

「やっぱりオンラインより対面がいい」と口を揃えて熱く語る直接対面派のケアマネジャーは、五感を使って理解する対面のほうが、直感が働きやすいといいます。一方、オンラインだと、聞く、見るという制限がもどかしく、なかなか慣れないといいます。

一方で、オンライン継続派のケアマネは、なにより生産性と効率の良さに重宝しているといいます。移動の手間と時間が節約できる上、前後の余計な雑談をとばして本題に入れるという合理性は、一度味わうと手放せないといいます。

業務の成果は変わらず、という前提であれば、対面・オンラインのいずれにもメリットとデメリットがあります。それだけに、オンラインを感染対策のためだけの取り組みと限定してしまうのは少しもったいない。コロナ禍が落ち着いた後も、必要な時の選択肢として使いこなせるようにしておきたいですね。

丸山法子
一般社団法人リエゾン地域福祉研究所 代表理事。人材育成、パーソナル・コーチングセッションなどの管理者研修、対人援助技術の勉強会、コミュニティづくりや地域福祉に関するセミナーなど年間100本以上の研修・セミナーを手掛ける。社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員、生涯学習開発財団認定マスターコーチ

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