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現場レポート

リフトフェアに行ってきました 介護者・要介護者双方にとって、リフトはやさしい!

家庭内の要所、要所で使用する介護リフトは、用途別ラインナップが充実しています。しかし、自宅で導入している例はまだまだ少ないのが現状。今回は、7月23日・24日に飯田橋セントラルプラザで開催されたリフトフェアにおじゃまし、実際にリフト体験をすると同時に、普及のためのヒントを探ってきました。

室内を自由に面移動できる利便性が高いリフト

リフトフェアの会場に入ると、各種リフトが、室内を簡単に模した状態で展示されていました。真っ先に目に飛び込んできたのは、「アーチパートナー 隅っこ」という据置型電動リフト。部屋の四隅に柱を立て、天井にレールを1本設置するだけで、リモコン操作で前後左右どこでも自由に移動できるというものです。

メーカーの方によると「天井に1 本レールを設置して2本の柱で支えるタイプのリフトは、左右の線移動しかできないため移動が制限されます。その点、このタイプは面移動できるので、設置した室内なら移動範囲を選ばない自由さがあります」。

つまり、ベッドから車いすに移乗する、あるいはその逆の場合でも、車いすをどこに置いても移動がラクにできるという便利さがあり、ポータブルトイレも、ベッドサイドにわざわざ運ぶ必要はなくなります。また、移動位置を微調整できるのも利点。ジャストの位置に移動させることができるため、移乗後に、要介護者を介助して体を正しい位置に直すという負担もなくなります。これは要介護者にとってもラクなことでしょう。

リフト操作は意外にカンタン!安全性も高く、負担も軽減

気になるのは乗り心地と安全性。早速、車イスからベッドへの移乗を体験してみました。

1)介護者は、まず「スリングシート」という吊り具を要介護者の体に装着します。吊り具は要介護者の体格に合ったサイズを選ぶことが危険回避には大切とのこと。

2)装着の様子を見ていると、その手早さにびっくり。数回練習すれば誰でも短時間で装着できそうです。要介護者が痛みや不快感を感じることもありません。

3)さて、いよいよ吊り上げスタート。介護者がリモコンを操作すると、ゆっくりと体が持ち上がります。持ち上げる高さは、ベッドから少し高い程度で、移動もかなりゆっくりなので恐怖感はまったくありません。また、耐久性に優れた素材で作られているスリングシートが体にフィットし、がっちり支えられているため安定性もあります。

ほとんど同じ仕組みの入浴介助用リフトもあり、脱衣所でスリングシートに乗った要介護者を吊り上げ、浴槽までスムーズ移動。浴室内では面移動ができるので、要介護者にとって最もラクな位置で浴槽にゆったりつかることができます。浴槽に設置するタイプのリフトと異なり、これなら他の家族が利用する際に邪魔になりません。

立位補助をするリフトも体験してみました。座った姿勢のまま腰から背中の部分に幅の広い頑丈なベルトを当て、要介護者はハンドルを両手で握ります。この準備が整ったら、リモコンで操作するだけで、上半身がゆっくりと持ち上がり立位に。立位ができれば、「排尿・排便はトイレでしたい」という要介護者の希望が実現できるだけでなく、介護者の負担も軽減。車イス・ベッド移乗もラクになり、立位でのおむつ交換も可能になります。

能力の高い福祉用具専門相談員を見極めて関係づくりを

実際にリフトを体験してみると、リフトを導入することは、要介護者・介護者双方の負担が軽減されると同時に、どちらにとっても安全であることが実感できます。しかし、なぜ普及しないのか、その原因を福祉技術研究所の市川洌(きよし)先生にお聞きしました。

「人手による介護が最善だとする昔からの考え方が根強いですし、リフトはクレーンですから、要介護者をモノ扱いするというイメージもあります。また、リフトを設置するのに最適な住環境であれば安価ですが、住環境が適さないと設置にかかる工事費などが加算されるというお金の問題もありますね」。

さらに、要介護者の意識の問題もあると言います。リフト導入のきっかけの多くは、家族の負担が限界にきたとき。リフトは家族がラクになるためのものという思い込みがあるため、リフトを導入することに抵抗を覚えるというのです。

しかし、家族を限界まで追い詰めてしまう根本的な原因は、リフト導入について適切なアドバイスができる人があまりにも少ないことだと市川先生は指摘します。「リフトについての知識・情報を持っているのは福祉用具専門相談員です。ケアマネジャーは、優れた能力をもっている福祉用具専門相談員を見極めたうえで関係作りをし、積極的に相談することが大切です。また、リフト導入の際には、必ず立ち会いましょう」。導入時は、ケアマネジャーも知識を得たり、操作方法を学ぶことができる貴重な機会。福祉用具専門相談員とタッグを組み、各家庭に合った最善のリフトを最適な時期に提案していきたいですね。

取材・文/山神喜美子

【写真に登場したリフト】

■据え置き式電動リフト アーチパートナー隅っ子(面移動タイプ)
■据え置き式電動リフト アーチパートナー(線移動タイプ)
発売:明電興産株式会社
※いずれも介護保険レンタル対象商品(吊り具は購入)。
「隅っこ」で利用者負担月額3000円程度

■起立リフト ジャーニー
発売:アビリティーズ・ケアネット株式会社
※購入のみ。

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