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現場レポート

褥瘡対策セミナーに行ってきました 講義と福祉用具には、褥瘡予防のヒントがいっぱい!

パラマウントベッドが主催する「褥瘡(じょくそう)対策セミナー」は、今年スタートしたばかり。全国10カ所で開催され、参加者は各会場200~300人規模。看護師の参加が多いようですが、その内容はケアマネジャーにも知っておいてもらいたいものばかり。今回はこのセミナーに参加し、床ずれの原因や処置法、福祉用具の活用などについての講義を聴講すると同時に、床ずれ防止に効果的なベッドや移乗のための補助具も体験してきました。

床ずれの発生原因と治癒過程を医師の立場から解説

セミナーでは、医師、看護師、理学療法士、3名の専門家による講義が行われました。

第1部は、「褥瘡の発生・治癒経過と褥瘡の局所状況にあわせた局所処置について」。床ずれの初期症状は皮膚の赤みですが、見た目より進んでいることも。その皮膚の下や周囲に硬結(こうけつ)といって触ると硬くなっている症状が出ている場合があるので、医師や看護師は、目視だけに頼らず、軽くつまんだりして硬結がないかを確認しなければならないとのアドバイスがありました。ケアマネジャーやヘルパー、家族も知っていれば初期段階で発見できるのではないでしょうか。

最近では、さまざまな治療法が確立しているので、「医師の指示をよく仰ぎ、その方の状態や床ずれの段階に合った対処法を取ってください」というお話がありました。

中條先生の講義は、患部の様子や治癒過程など、多くの実例をスライドで見ることができるため、とても勉強になりました。

床ずれ防止には他職種連携も重要

第2部は、三郷中央総合病院ケア支援室に勤務する皮膚・排泄ケア認定看護師の柴田智恵子先生による「褥瘡予防のためのスキンケアのポイント」。

看護師への専門的なアドバイスが中心でしたが、印象に残ったのは、他の職種同士が連携をとることの重要性です。

ある白血病の女性は、自宅で療養中に体重が増えてしまい、夫に負担をかけまいとして、床ずれがあるにもかかわらずダイエットをしていました。ヘルパーに「訪問看護師さんには内緒にしておいてね」と頼んで。しかしその結果、栄養状態が低下して床ずれが悪化してしまうのです。

講義の結びの言葉「内緒は、“なし”ね」は、ケアマネジャー、ヘルパーにとっても重要なキーワードとして、重く心に響きました。

介護職にも役立つ、用具体験ができる講義も

第3部は、理学療法士の河添竜志郎先生が「褥瘡対策に適した福祉用具の活用」について、用具体験を交えた講義を行いました。床ずれのできやすい場所は約80%が臀部(でんぶ)付近。臀部は重く、体重を支える面積が小さいうえ、仙骨などいろいろな骨の突出部が多いからです。また、床ずれの要因は大きく2つ。圧迫とズレです。これらをいかに除去するかが、床ずれ防止のポイントになるそうです。そのためには、マットレスの選択やベッドの動かし方に配慮するだけでなく、補助具をうまく活用することも必要になってきます。

ベッドの背上げ時も臀部を低圧に保持するマットレス

セミナールーム後方スペースには、床ずれに関連する同社の製品が各種配置されており、河添先生の講義中だけでなく、休憩時間や終了後に自由に試してみることができます。今回は同社企画部の鈴木美和子さんから、各商品を説明していただきながら、実際に体験してみました。

まずは、体圧分散に優れたマットレス「アクアフロートマットレス」と、新製品のエアマットレス「ここちあ」を体感。鈴木さんによれば、「ベッドの背を上げると、臀部に集中して体圧がかかるため、床ずれの原因になりやすいのです。しかしこれらのマットレスは、仰臥位(ぎょうがい)での体圧分散はもちろんですが、背を上げたときも臀部への圧力が分散される仕組みになっています」。

どちらのマットレスでも仰臥位と背上げを体験してみましたが、マットレスの中で起こっている変化は自然で、まったく違和感がありません。

ずらりと並んださまざまなマットレスの上を歩いてみたり触ってみたり。実際に体感してみると、それぞれのマットレスの違いがよくわかります

中央部に水が入った平たい袋が埋め込まれた「アクアフロートマットレス」。背上げをすると自然に水が袋の真ん中、つまり臀部の部分に集まってくる仕組みです

エアマットレス「ここちあ」は、仰臥位のときは5分間隔でエアセル(空気の筒)の圧が順番に変化します。背上げをすると体をしっかり支えますが、臀部に当たる部分のエアセルだけは圧を低く保ちます。

ベッドの動かし方や補助具も床ずれ防止に効果的

ベッドにも床ずれ防止に配慮した機能が搭載されていました。背上げをするときは体がずり落ちないように、まず膝上げを行い、次に背上げをします。これをボタン一つで自動的に行うのが「らくらくモーション」の機能です。背が上がり始めると、先に上がっていた膝が下がっていくことで体がズレることなくスムーズに動くため、とても快適。また、ベッド本体のボトム部分が体に沿って伸びて曲がる「キューマライン」構造のため、背上げ時も胸やおなかへの圧迫感をほとんど感じませんでした。

スライディングシートを用いたベッド上でのズレ戻しと、スライディングボードを使ったベッドから車いすへの移乗も体験しました。こうした便利な補助具を使うことで、移乗の際などにも、摩擦や圧迫を少なくすることができます。

実際の体験を通して、ベッドやマットレスだけでなく、補助具をうまく組み合わせて活用し福祉用具環境をトータルに整えていくことが、床ずれ防止にはとても重要だということを実感しました。

床ずれ防止は、要介護者のQOLに関わる重要な課題です。ケアマネジャーも床ずれに関する知識を持っていれば、介護をしている家族に適切なアドバイスができ、床ずれの早期発見や早期治癒にもつながるでしょう。医学的なテーマのセミナーにも積極的に参加して、新しい知識・情報を入手してみてはいかがですか?

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