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医療基礎知識

アルツハイマー型認知症の親を在宅で介護する家族介護者300人への介護に関する実態調査

今回の課外授業では、今年度、「貼る」タイプのアルツハイマー病治療薬を販売開始したノバルティスファーマ株式会社と小野薬品工業株式会社が行った認知症に関する実態調査をお届けします。
調査は2011年5月、認知症の症状が軽度から中等度で、治療薬を服薬しているアルツハイマー型認知症のご家族(親)を在宅で介護している30代以上の全国男女300名に対して行いました。
その結果、8割以上の介護者が、「身だしなみや入浴、トイレなどに関わるADL障害の進行に困っている 」と回答しました。

提供:ノバルティス・ファーマ株式会社

【調査概要】
実施時期 : 2011年5月6日~5月10日
調査手法 : インターネット調査
調査対象 : 認知症の症状が軽度から中等度で、治療薬を服薬しているアルツハイマー型認知症のご家族(親)を在宅で介護している30代以上の全国男女300名

あなたが行っている介護の中で特に負担に感じていることを3つまでお選びください。

軽度から中等度の患者さんの介護者(家族)が感じる介護負担は、「日常の見守り」が46.3%と最も多く、「周辺症状(問題行動)への対応」(33.3%)、「薬の投与、服薬管理・確認」(28.7%)、「外出付き添い」(26.7%)と続きました。

あなたが介護されているアルツハイマー型認知症患者さんに経口薬を服薬してもらうことを負担に感じることがありますか。

アルツハイマー型認知症の患者さんに経口薬を服薬してもらうことについて、介護者の9.0%が「いつも負担に感じている」と回答し、「時々負担に感じる」(35.7%)と合わせると全体の4割強(44.7%)が服薬を負担に感じており、負担とは思わない介護者の割合を上回っていました。

あなたが介護されているアルツハイマー型認知症患者さんの服薬に関して困っていることは何ですか。(複数回答)

介護者が患者さんの服薬に関して困っていることは「飲み忘れること」が40.7%と最も多く、次いで「服薬の場に立ち会わない限り、本当に服薬しているか確認できないこと」(25.7%)、「服薬準備や服薬に手間と時間がかかること」(22.3%)と続きました。

あなたが介護されているアルツハイマー型認知症患者さんの服薬準備から服薬完了までにかかる合計時間はどれくらいですか。

患者さんに経口薬を服薬してもらうための準備から、薬を渡して飲み終わるまでにかかる時間が、10分以上という介護者の方が49.6%と約半数いました。全体の4人に1人(24.6%)は20分以上かかっており、30分以上かかるという方も16.3%と、介護者の服薬に関する負担が伺える結果となりました。

あなたが介護されているアルツハイマー型認知症患者さんが、アルツハイマー型認知症の経口薬をきちんと飲んでいるか確認していますか。

薬をきちんと飲んでいるかを確認しているかたずねたところ、4割弱(38.0%)の介護者が、服薬介助の際に患者さんが薬をきちんと飲んだか毎回は確認していませんでした。

あなたが介護されているアルツハイマー型認知症患者さんが、アルツハイマー型認知症の経口薬をきちんと飲んでいるかどのようにして確認していますか。

どのように確認しているかの質問では、「飲み終わるまでそばで見ている」介護者は約6割弱(58.1%)で、残りの4割(41.9%)は「薬のシートなどで確認」(17.4%)、「患者さん本人に確認する」(16.1%)など、直接目で見て確認していませんでした。

アルツハイマー型認知症患者さんを介護をする上で、進行して困っているADL(日常生活動作)障害は何ですか。(複数回答) また、そのうち進行して、最も困っているADLをひとつお答えください。(単一回答)

介護者の8割(81%)が、患者さんのADL(日常生活動作)障害が進行することについて困っていると回答しました。困っているADL(日常生活動作)別では、「身だしなみを整えられない」(着る服を選ぶ、色を組み合わせる、整髪などができない)が約4割(39.3%)で最も多く、次いで「入浴ができない」(30.0%)、「トイレに行けない」(21.3%)と続きました。

ADL障害の進行を抑制することができたら、介護時の負担軽減につながると思いますか。

「ADL障害の進行を抑制することができたら、介護時の負担軽減につながると思いますか」という質問には、介護者の42.0%が「とても負担軽減につながると思う」と回答、「まあ負担軽減につながると思う」(41.7%)と合わせて、全体の8割以上(83.6%)が、ADL障害の進行抑制が介護負担の軽減につながると回答し、ADL障害の進行も大きな介護負担になっていることが示されました。

順天堂大学大学院精神行動科学 教授の新井 平伊先生のコメント

今回の調査結果を受け、順天堂大学大学院精神行動科学教授の新井平伊先生は次のように述べています。「今回の調査で、身だしなみや行動などの見守りが大きな介護負担であることが明らかになりました。
介護が大変なのは入浴やトイレの介助と思われがちですが、これらは高度障害の場合です。軽度から中等度の認知症では自立した生活が可能で、買い物や散歩などで外出することが少なくありません。よって、治療的にも生活の質(QOL)を保つことが重要です。

しかし、さまざまな戸惑いや些細な失敗がたくさん出てくるので、ご家族にとっては日常の見守りが一番大きな負担となっているのでしょう。このため、ADL障害の進行抑制は患者本人だけでなく介護者のQOLを改善するためにも非常に大切です。
また、経口薬では服薬自体に時間がかかったり、服薬確認のため付き添ったりと様々な負担があることも分かりました。認知症のご家族と一緒の時間を長く過ごすためには、ADL障害の進行を抑制し、服薬に関わる介護負担を軽減させることが重要で、そのような治療薬が多くの介護者の方々に待ち望まれているということだと思います」

おわりに

今回の調査からは、軽度から中等度の患者さんを介護するご家族が最も負担に感じていることは「日常の見守り」であり、また服薬に関する負担や、服薬したかどうかを目で見て確認できていない介護者の姿などが明らかになりました。さらに、患者さんのADL(日常生活動作)障害が進行して困っていることでは、「入浴」や「トイレ」を上回り、「身だしなみを整えられない」ことが最も多く、ADL障害の進行抑制が介護負担の軽減につながると8割以上の介護者が回答しました。

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