“ケアマネ芸人”、ノン老いる小林の介護・言いたい放題“ケアマネ芸人”、ノン老いる小林の介護・言いたい放題

“ケアマネ芸人”、ノン老いる小林の介護・言いたい放題

書類の「押印」について、厚労省に電凸しました!

「幸生老道笑のケアマネです」でおなじみ、“ケアマネ芸人”ノン老いる小林です!

ケアマネジメント・オンラインで、「利用票の印鑑、まだもらっていますか?」という読者アンケートの記事を読んで、いろいろと思うことがありました。今回は、印鑑について言いたい放題しちゃいます。

うちの事業所では、書類の山と格闘する日々が続いています(汗)。忙しい毎日の中で、サービス利用票の押印欄という小さな四角い枠が議論を呼び起こすこともあるんですね。

先ほどのアンケート記事によると、ケアマネジャー575人に聞いた結果、印鑑を「今ももらっている」と回答した人が実に43.7%を占めました。(って、約半分じゃね~か!)

依然として、「印鑑文化」は健在ですね(苦笑)。

一方で、「サインをもらっている」は33.7%、「押印欄が無くなったのでもらっていない」は22.6%と、現場は三つ巴の状態ということもわかりました。

私が面白いと思ったのは、世代間の差ですね!

回答者のボリュームゾーンに当たる40~60代で比較したところ、40代は「押印欄が無くなったのでもらっていない」(26.3%)が最も高かった一方で、「今ももらっている」(35.7%)が最も低い結果となりました。

若い世代ほど“印鑑離れ”が進んでいるんですよね。これはまさに、「デジタルネイティブ」(デジタルに慣れている世代)と「アナログ原住民」(デジタルに不慣れな世代)の価値観の違いが表れているのかもしれません。

あっ!名誉のために言っておきますが、ノン老いるは「アナログ原住民」です。(そっちかよっ!)

長年のはんこの習慣は変えられない…

回答者のコメントを読んでみると、背景には「ローカルルール」の存在があるようです。

指導が厳しい市区町村の事業所のケアマネさんたちは、「はんこが無いと減算になるかもしれない…」と不安がって、万が一のためにもらっちゃいますよね。そうでない市区町村のケアマネさんであっても、「はんこがあった方が安心」と考える人が多いのは当然です。だって減算されたら、事業所運営ができなくなって、つぶれちゃいますから!

ベテランケアマネさんの中には、「長年はんこを押してもらっている習慣は、そう簡単には変えられない」と語る方もいらっしゃいます。そりゃあそうですよね、習慣って、そんなに簡単には変えられませんから。(私も寝る前、お煎餅を食べる習慣はやめられませんって、関係ない習慣っ!)

一方で、ある40代のケアマネさんは、「利用者の負担を減らすためにも、不要な押印は廃止すべき」と主張しています。そりゃあそうですよね、サインできない状態の利用者さんもいますし、ケアマネさん、忙し過ぎて時間に追われてますから。

う~ん…、どっちの言い分も正論だ~。ということで、厚生労働省に突撃電話取材をしました!

厚労省 :「はい、厚生労働省」
ノン老いる:「あの~、教えていただきたいことがありまして…」
厚労省 :「何でしょう?」
ノン老いる:「介護保険最新情報にある『押印等を求めないことが可能である』の解釈なのですが…」
厚労省 :「説明同意をした証明として、押印でも良いし、それ以外でも良いという解釈です。ただ…」
ノン老いる:「ただ…?」
厚労省 :「市区町村によっては、押印を指示するところもあるので、確認して市区町村の指示に従ってください」
ノン老いる:「…」(印鑑でもいいし、サインでもいいし、無くてもいいし、最終的には市区町村に確認しろと…)

要は、どっちも正解じゃん!!!国がこれじゃあ、現場が三つ巴になるのも当然ですよね。

「印鑑文化」は転換点に差し掛かっている?

日本の印鑑文化は、1300年以上の歴史があると言われています。印鑑は、単なる署名以上の「契約の証」「責任の象徴」として機能してきたんです。

デジタル化の波は、確実にこの文化を変えつつあります。

「はんこをもらうべきか、もらわないべきか」というケアマネさんの悩みは、日本の印鑑文化が転換点に差し掛かっていることの表れなのかもしれません。

皆さんは、どちら派ですか?

ただ、印鑑派VSサイン派VS不要派の三つ巴の戦いはまだまだ続くと思います。だって、厚労省が「どっちも正解」って言ってるんですからっ!

ノン老いるは思うんです。本当に大切なのは、利用者さんのケアをどうするかであって、印鑑をもらうかもらわないかは大した問題ではない、と。

…なんて、柄にもなく真面目なことを言いましたが、真面目なお話は偉い先生方にお任せして、ノン老いるは今日も、利用者さんの笑顔のためにお笑い道に精進します。

あっ宣伝です!ノン老いるに会いたい方はぜひ、東京・浅草の東洋館にお越しください~!

ノン老いる小林
1964年静岡市生まれ。大学卒業後、高校の英語教師として働いていたが、40歳という人生の節目を間近に控えた38歳の時、介護保険制度の創設を好機と捉えて転職。その後、介護施設を中心に経営支援などを行う。2013年にケアマネジャー、19年に主任ケアマネジャー取得。現在、静岡市内で居宅介護支援事業所「ケアプランはるな」を運営する株式会社はるな代表取締役。介護技能実習評価試験評価者のほか、セーフティマネジメントなど介護研修の講師も務めている。東京演芸協会理事。出演情報は同協会のホームページ

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