令和7年度(第28回)介護支援専門員実務研修受講試験

2025年10月12日(日)に実施された介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネ試験)の解答速報です。

解答速報

  • 介護支援分野
    1. 34
    2. 123
    3. 234
    4. 345
    5. 235
    6. 123
    7. 45
    8. 124
    9. 234
    10. 25
    11. 124
    12. 25
    13. 135
    14. 134
    15. 124
    16. 12
    17. 123
    18. 125
    19. 123
    20. 234
    21. 123
    22. 135
    23. 123
    24. 23
    25. 135
  • 保健医療サービスの知識等
    1. 123
    2. 145
    3. 134
    4. 345
    5. 12
    6. 123
    7. 135
    8. 124
    9. 145
    10. 123
    11. 234
    12. 235
    13. 345
    14. 235
    15. 45
    16. 123
    17. 124
    18. 145
    19. 135
    20. 245
  • 福祉サービスの知識等
    1. 235
    2. 135
    3. 125
    4. 245
    5. 125
    6. 124
    7. 15
    8. 234
    9. 234
    10. 125
    11. 124
    12. 13
    13. 125
    14. 14
    15. 13

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総評:第28回介護支援専門員(ケアマネジャー)実務研修受講試験をふり返って

  • 高齢社会権利擁護研究所所長野島正典

はじめに―8割を占めた「5肢3択」の影響

10月12日、2025年度の第28回介護支援専門員(ケアマネジャー)実務研修受講試験が、全国で一斉に実施されました。台風23号の接近など、天候に関する不安もありましたが、報道などを見る限り、大きなトラブルもなく全国で無事実施されたようです。

出題内容は、昨年度に引き続き、おおむね基礎・基本的な問題や選択肢が中心だったと言えるでしょう。

今年の特徴といえるのは、選択肢のスタイルです。この試験の選択肢は「5肢複択式」(5つの選択肢の中から、正しいものや適切なものを「2つ」ないし「3つ」を選び解答する形式)ですが、本年度試験では、「3つ選べ」という出題が、介護支援分野では25問中19問(76%)、保健医療福祉分野では35問中29問(82%)となりました。全60問では48問(80%)を占めています。

つまり、「5肢3択の設問が大半」という様相を呈していたのです。

この場合、「誤り・不適切」な選択肢を2つ選ぶ「消去法」の解答方法が効果的です。言い換えれば、誤りが2つわかれば点を得られるわけです。それだけに、不得意な分野であっても、得点を重ねることができた受験者も少なくなかったのではないでしょうか。

ただ、3つ分のマークシートに塗りつぶす作業に時間を取られ、全問解答するのが難しくなった人もいたかもしれません。また、塗りつぶすマークシートが多い分、「塗り間違い」のリスクも高まります。こうした点が影響し、本来の実力を発揮できなかった受験者がいた可能性もあります。

平易かつ基礎・基本的な出題-介護支援分野

全25問、事例問題まで含めて、平易かつ基礎・基本的な出題内容でした。

後述する通り、若干の「ヒッカケ」的な出題もありましたが、長寿社会開発センター版十訂基本テキストや市販の受験対策用テキスト・問題集などを活用し、過去問題を中心に学習された受験者であれば、特に目新しい問題もなく、十分得点を積み重ねることができたのではないと思われます。

問題2では「認知症基本法」について出題があり、受験学習で備えていれば対応できたと思われます。問題9と問題10は、第1号被保険者と第2号被保険者に関する基本的な事項の確認の出題でした。

特に前半は、例年以上に「わが国の社会保険制度」「介護保険法第4条」「市町村」「計画」など、基礎・基本的な出題が目立ちました。クセの少ない言い回しの出題も多く、受験者は、順調に解答できたのではないでしょうか。

ただし、問題16の「委託することができない」や、問題18の「聴くことはできない」など、文章末が「否定形」で、なおかつ「誤り」とする選択肢が目立った(保健医療福祉分野の問題54も、そうでした)ことは、少し驚きでした。

一部ヒッカケがあるも、基礎・基本の内容が中心-保健医療福祉分野

この分野の35問も、とてもオーソドックスで、過去出題実績を踏まえた基礎・基本の内容が中心でした。

保健医療サービスの知識等では、「次のうち・次の記述のうち」という形式で、1つの設問に様々な内容の選択肢を設ける出題が目立ちました。それでも、出題内容は、非常に基本的な事項ばかりでした。

福祉サービスの知識等では、相談援助技術やソーシャルワークについて計4問出題されましたが、こちらも例年になく、基礎的で素直な出題であったように思えます。

強いて挙げるとすれば、問題50の訪問介護、問題56の小規模多機能型居宅介護、問題57の指定介護老人福祉施設に関する出題が少々難しい(ヒッカケ系)のように見受けられました。

「うっかりミス」がない限り、昨年同様に、この分野では受験要綱であらかじめ示すとおり、正答率70%(24点から25点、あるいはそれ以上)が合格基準となると見込まれます。

予想合格ラインは「43点」

昨今、深刻化するケアマネジャー不足を思えば、合格者数を増やすよう、なにがしかの「力」が働くように思われるかもしれません。ですが、昨年の実績を踏まえると、今年度の合格基準も、例年通りと推測されます。

具体的には、介護支援分野18点/25点、保健医療福祉分野25点/35点、合計43点/60点(72%)あたりではないかと予測します。

ここ数年の傾向を踏まえれば、次年度試験も、基礎・基本の出題傾向はしばらく継続すると考えられます。

ケアマネジャー不足の背景には、待遇処遇の悪さ、シャドーワークの問題、更新研修の時間と費用の問題などが山積しています。いずれも介護保険制度の維持・継続を実現する上で大きなハードルです。この点、私たちも、大いに関心を持ち続けたいと考えています。

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