ICT活用事例居宅介護はここまで変わる!ケアマネジャーが実感したICT導入の効用
介護現場においてもICTの重要性が叫ばれる時代になりました。しかし、実際に導入することで業務がどのように変わるのか、どのようなメリットがあるのかが見えづらく、二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。ここでは、大阪府高石市でケアマネジャーとして働くHさんに、ICT活用の前後で感じた変化についてお伺いします。
「紙文化」だからこそ発生していた苦労の数々とは?

――以前にHさんが勤めていた会社では、紙文化が根強かったと伺いました。具体的に、どのようなことが大変でしたか。
基本的にすべての業務が「紙」を前提としていて、介護ソフトの利用もなく、働きづらさを感じる場面が少なくありませんでした。書類の印刷や管理に始まり、FAXや郵送の準備、署名・捺印のための各所訪問、役所への届け出――。こうした作業に、貴重な時間の多くを割いていた印象です。郵送代削減のため直接役所などへ行ってやり取りする機会も多く、移動時間や待ち時間をもったいなく感じる瞬間が多々ありました。また、紙書類を適切にファイリングする作業が非常に手間でしたね。利用者さんが増えるたび、利用年数が増えるたびに紙がかさんでいき、膨大な量を保存する場所についても不安を抱えていました。
――電子化が進んでいる今の会社は、どのような職場環境ですか。
実は、私は接骨院の運営を本業として手掛けており、ケアマネジャーの仕事を兼業として行っています。2つの事業を両立可能な、より効率よく働ける職場を求めて、ICTの活用に熱心でWワークを推奨している今の会社にたどり着きました。ここでは、署名・捺印が必要なごく一部の書類以外は、作成も保管もすべて電子化されている状態です。クラウド型の介護ソフトを利用しているため、どこにいても情報を入手し、書類作成などの事務作業ができるようになりました。場所を選ばず働けることがうれしいですね。要件を満たす方については、モニタリングをテレビ電話で実施することもあります。介護保険証などの必要書類も、写真に撮ってクラウドに上げておく仕組みで、どうしても紙での運用が必要になった時だけ印刷しています。
業務効率の大幅改善により、担当利用者が10人から49人に!

――ICTを活用しながら働くことによって、ケアマネジャーとしての業務はどのように変化しましたか。
以前の会社では利用者さん10人を担当するのに手いっぱいで、1カ月があっという間に過ぎていく感覚でした。ところが、今の電子化された環境では、接骨院の事業も続けながら担当を上限の49人にまで増やせています。これだけ利用者さんが増えても、事務作業にかかる総時間はむしろ減少しているので、大幅な業務効率化が実現できたと言えるでしょう。
特に大きな変化を感じるのが、必要な情報を検索する場面です。例えば、ご家族の連絡先を調べる時、これまでは膨大なファイルの中から目当ての一冊を見つけて「ケアプランに書いてあったかな、それともアセスメント表?」と複数の書類をめくりながら探していました。ちょっとした調べものにもかなりの時間と手間を要したわけですが、今はシステム上で利用者の名前を検索すれば、一瞬で必要な情報を入手できます。
――ケアプランデータ連携システムも導入済みとのことですが、メリットを感じることはありますか。
圧倒的に業務のスピードが速くなりました。FAXで送られてきた実績を手入力するのに毎月3日間は取られていたところ、本システムを活用することで自動化。当然、申請や提出に要する移動・待ち時間もゼロになります。数字が合わないといった問い合わせがあっても、その場で確認しながらすぐに対応できるようになりました。ケアマネジャーにとって大きなプレッシャーである「返戻」の不安が軽減できることは、非常に大きいと言えるでしょう。
新たな技術を恐れず、まずは介護ソフトに慣れることから

――居宅介護支援事業所でICT化を進めるには、どのような点に注意する必要があると思いますか。
まずは、介護ソフトに慣れることが第一だと思います。紙の煩わしさから解放される実感が得られるし、ケアプランデータ連携システムの恩恵に与る前提が整いますから。また、「エクスポート」「マクロ」などの聞きなれない言葉が出てきたり、エラー画面が表示されたりしても、怖がり過ぎないでください。想像するより複雑なものではないし、一つひとつ理解していけば大丈夫です(エラー画面は即座に×ボタンをクリックして消さず、スクリーンショットなどで記録に残しておくと、後で確認する際に役立ちます)。
自社のケアマネジャーの中にも、年配の方を中心に、まだ実績などを印刷しながら作業している人がいます。私はICTの教育担当者でもあるので、定例会議の際に質問を受け付けるなどして、電源を入れる方法から説明することも。今後、自社のICT化をさらに推進し、働きやすい環境づくりの一助になれればと考えています。
――まだICTに不慣れなケアマネジャーの皆さんへ、激励のメッセージをお願いします。
最近では、介護保険の更新や区分変更などをオンラインで行える自治体も出てきました。全国的にやり方が統一されるにはまだ時間を要するものの、あらゆる事務作業が電子化される流れであることは間違いないでしょう。新しい知識を得る過程にはしんどいこともありますが、その先には、業務が楽になってより利用者さんに向き合える世界が待っています。「紙文化」の負担感を見て見ぬふりせず、一つずつ解消していきませんか。
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