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とろみサーバー導入で作業時間を大幅短縮、心のゆとりも生まれる介護現場
~住宅型有料老人ホームの導入事例~

写真右から:株式会社キートナーシングホームらもーれ天白アネックス
副施設長・栗林羅夢さん、介護マネージャー/サービス提供責任者・平井萌さん

手作業による時間のロスや調整のばらつきが、介護現場の負担になりがちなとろみづけ作業。住宅型有料老人ホーム『ナーシングホームらもーれ天白アネックス』でも、それが課題となっていました。そこで導入したのが、とろみサーバーと推奨品のとろみ調整用食品『つるりんこQuickly』です。導入後の変化について副施設長の栗林さんと介護マネージャーの平井さんにお聞きしました。

「つるりんこ」について詳しくはこちら

医療依存度の高い利用者が多い施設が抱えていた課題

――まず、施設の特徴を教えていただけますか。

栗林: 一番の特徴は、医療依存度の高い方が多いということです。食事については、嚥下機能が低下し、食事介助や、とろみが必要な方が目立ちますね。ちなみに要介護度の平均は4.1。そして、入居者の9割が病院を退院後、すぐに入居された方です。

――食事に関しては、どのような課題がありましたか。

平井: とろみサーバー導入以前はティーパックでお茶を沸かして、1杯1杯とろみをつけていました。その作業だけで40分から1時間ほどかかり、生活支援員や介護職員2.5~3名が必要でした。本来は入居者さまの介護・ケアに時間を使いたいのに、飲み物の準備に人手を取られてしまっていたのです。

また、病院から退院して来られる方が多いため、病院で提供されていたとろみの基準に合わせたとろみ飲料を用意することが難しかったですね。人によって調整具合が異なってしまい、とろみの均一性を保つのが課題でした。

――そうした課題を解決するために、とろみサーバー導入を導入したのですね。

栗林: その通りです。普段、さまざまな介護用品・サービスでお世話になっているナゴヤベビーサービス社さんからご提案いただいたことがきっかけですが、お茶の準備時間と材料費や人件費の削減、そしてとろみの均一化が実現できると考え、導入を決めました。

とろみサーバー

作業時間を3分の1に短縮、スタッフ1名での運用へ

――導入後の具体的な変化について、教えて下さい。

栗林: まず、作業時間が20分程度に短縮され、担当者も1名で済むようになったことが大きいですね。とろみづけ作業も、以前のように担当者によって違いが出るということがなくなりました。なにより、以前は、まれに発生していたとろみのダマ(固まり)ができなくなり、入居者さまの摂取量も安定しました。

平井: 飲み物の種類も増えましたね。以前はティーバッグで淹れたお茶がメインでしたが、今はコーヒーやほうじ茶、スポーツドリンク(※)なども選べます。特に人気なのは、ほうじ茶ですね。多くの入居者さまにとても喜んでいただいています。当施設では毎食事と10時、15時の水分補給の際に使用していますが、その都度、新鮮な飲み物を提供できるようになりました。また、最大1.5リットルまで1度に抽出できる『まとめ取り機能』もあり、効率よく作れるのも助かっています。
※薬の種類によっては、飲み合わせが悪い飲み物もあるため内服時には注意が必要です

とろみサーバーを使用する様子

コスト削減と入居者ケアの充実

――コスト面では、効果はありましたか。

栗林: 材料費では、月あたり3万5000円から4万円ほどの削減効果が出ています。作り置きによる廃棄が1日2~2.5リットル程度あったのがなくなり、必要な分だけ作れるようになったことが大きいですね。これまで2~3名で行っていた作業を1名で対応できるようになり、人件費の削減にもつながっています。

――時間短縮による効果は、他の業務にも影響していますか。

栗林: 空いた時間を入居者さまの介護にまわせるようになりました。こまめに爪を切ることができたり、余暇活動やお話をする時間が増えたり。居室の環境整備にも、より時間を割けるようになっています。時間に追われなくなったことで、スタッフの心にも余裕が生まれました。

簡単操作と今後の改良への期待

――とろみサーバーの日々の運用面についてはいかがですか。

平井: 使い方がシンプルなので、スタッフからの説明と機械の扉裏に添付されている説明書があれば、誰でも使えます。実際、当施設では、介護職員だけでなく生活支援スタッフでも問題なく操作できています。1日1回のお手入れは必要ですが、昼食後の短時間で簡単に行えます。

――今後の課題や改善点はありますか。

栗林: 現在は水補給型を使用していますが、水道直結型になれば、さらに手間が減ると考えています。また、持病により主治医から水分制限の指示がある入居者さまもいらっしゃるので、誤操作を防ぐ安全ロック機能で、より安全に運用できると思います。スタッフからも「すごく楽になった」という声が多く聞かれます。導入を検討されている施設には、ぜひおすすめしたいですね。

【まとめ】導入のメリット

  • 作業時間が短縮
  • 作業人員を削減
  • とろみの均一化でムラやダマがなくなり、安心して提供可能に
  • 提供できる飲料の種類が増えた
  • 必要な分だけ作れて廃棄ゼロ、材料費も月3.5~4万円削減
  • 空いた時間を入居者ケアにあてられ、スタッフにも心の余裕が生まれた

とろみサーバーのご紹介

手作業を減らしてとろみづけをラクにする、とろみサーバー。とろみ調整食品を量る手間がなくなり、使い過ぎも防げます。ボタンを押すだけで、簡単にとろみづけが可能です。

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