もう悩まない!最適なおむつの選び方 ケアマネージャーのための大人用おむつ講座 情報提供:花王株式会社もう悩まない!最適なおむつの選び方 ケアマネージャーのための大人用おむつ講座 情報提供:花王株式会社

おむつ基本講座 おむつの基礎知識や選び方をご紹介します。

尿とりパッドの上手な使い方

尿とりパッドを正しく、上手に活用することでご利用者や介護者の方々の身体・精神的負担を軽くし、またコストも軽減できます。ケアマネジャーの皆さんにもなじみの尿とりパッドの仕組み、タイプ別の組み合わせ方、上手な運用方法など実用的な情報をご紹介します。

尿とりパッドとは?

大人用おむつと一緒に利用するのが尿とり(吸収用)パッドです。パッドを交換すれば、外側のおむつを換える必要がありません。尿とりパッドは身体の状態や1日の交換回数などに合わせて、さまざまなタイプが用意されています。

尿とりパッドとは?

※ご利用者に適したパッドが分からない場合は、花王・リリーフふれあいダイヤル(0120-062-110)にお問い合わせください。

尿とりパッドを使用するメリット

尿とりパッドを使用するメリットは大きく分けて2つあります。

[1]交換が楽なこと
[2]経済的であること

つまり大人用おむつと一緒に使う尿とりパッドを上手に活用すれば、排泄介護負担やおむつの費用を軽減できるのです。

(1)介護者と被介護者の負担軽減

尿とりパッドを使用すれば、ズボンやおむつをすべて脱がずに汚れた尿とりパッドだけを交換できます。介護する方・される方、それぞれの肉体的負担や交換時間を減らし、また双方にかかる心理的負担も軽減できます。

尿とりパッドの有無による交換作業量の違いは下記のとおりです。

[1]パンツタイプの場合(パンツの中で排尿してしまうことが多い方)

【ここがラク!】
ズボンを脱がなくても交換できます。
(自分ではく場合、介助者がはかせる場合共通)

パンツタイプ(パンツの中で排尿してしまうことが多い方)

[2]テープ式タイプの場合

【ここがラク!】
パッドの取り外しだけで交換できます。

テープ式タイプの場合

上記の写真からわかるように、パッドのみの交換と、パンツタイプ・テープ式タイプなどおむつ自体との交換では、介護者の掛かる作業量の差が一目瞭然です。パッドだけの交換で、被介護者の方、介護者の方、双方の身体的負担、交換にかかる時間、そして心理的負担の3つの要素を軽減できるため、より快適な日常を過ごせます。

(2)経済的負担の軽減

排尿をするたびに外側のおむつを交換する必要がないので経済的です。パンツタイプの単独使用と、尿とりパッドの使用比較をするとその差は歴然です。

1日にかかる大人用おむつの費用例(パンツタイプの場合)
※コストはあくまでも目安です。実際は併用タイプ・交換回数などケースにより異なります。

1日にかかる大人用おむつの費用例(パンツタイプの場合)

このケースの場合、パンツタイプ単独使用と尿とりパッド併用を比較すると1日あたり250円の差がでます。単純計算ですが、1週間で1,750円、1カ月で7,500円、1年で91,250円と格差は広がります。これはあくまで目安ですが、利用者の方々の経済負担を軽減する工夫として尿とりパッドの交換に着目いただくのは、非常に有効な手段となります。

尿とりパッドの種類

まず、ケアマネジャーの皆さんにご確認いただきたいことは、尿とりパッドの種類と大人用おむつとの組み合せ方です。

尿とりパッドは2種類に大別できます。

1. 紙パンツ専用パッド
2. テープ式用パッド

それぞれに昼用(昼・長時間用)、夜用があるので、使用時間帯や排尿量によって使い分けることをおすすめします。

尿とりパッド種別・組み合わせ一覧表

外側に使うおむつのタイプ おむつの内側で使う尿とりパッドの種類 排尿の吸収回数目安1回あたり(150ml換算) タイプの特徴
パンツタイプ
紙パンツ専用
紙パンツ用パッド
2回程度 パンツタイプと一緒に使う尿吸収パッド。細めの股間幅でモコモコせず動きやすい。
紙パンツ専用
紙パンツ用パッド
4回程度 パンツタイプと一緒に使う尿吸収パッド。一晩中のたっぷりおしっこもモラしません。
2wayパンツ・テープ止め

昼用タイプ
尿とりパッド
約2~3回 レギュラータイプより吸収性能が高く、ギャザーによるモレ防止性能も加わった尿吸収パッド。
昼・長時間タイプ
尿とりパッド
約3~4回 高吸収タイプの尿とりパッド。尿量の多い方、頻繁に交換できない方にオススメ。
夜用タイプ
尿とりパッド
約5~6回 超高吸収タイプの尿とりパッド。夜間におむつを交換せず、朝までぐっすり眠れます。

排尿量と尿とりパッドの関係

尿とりパッドを使用する際の注意点は、正しい大人用おむつタイプとの組み合せと、「使用者の排尿量・1日の交換回数」が挙げられます。

使用者の排尿量に応じた尿とりパッドの選び方と適切な頻度で交換することが重要になります。排尿量と交換頻度の目安を取りまとめました。皆さんの担当ケースで正しい組み合わせがなされているかを確認してみてください。

■尿とりパッドの実践的な選び方や使用方法について

これらの情報はメーカーを選ばず、ご利用いただける情報です。

排尿量に応じたパッド組み合わせ・交換頻度一覧

外側に使うおむつのタイプ 排尿量目安 交換回数目安 オススメの組み合わせ
昼間 夜間
トイレで排泄するが念のためパンツタイプを使用されている方 パッドを使用する必要はありません
パンツタイプ
- 頻繁に交換できない
1日4-5回
パンツ用パッド昼用
紙パンツ用パッド
パンツ用パッド夜用
紙パンツ用パッド
- 頻繁に交換できる
1日6-7回
パンツ用パッド昼用
紙パンツ用パッド
パンツ用パッド夜用
紙パンツ用パッド
2wayパンツ・テープ止め

多い 頻繁に交換できない
1日4-5回
昼・長時間タイプ
尿とりパッド
夜用タイプ
尿とりパッド
頻繁に交換できる
1日6-7回
昼・長時間タイプ
尿とりパッド
夜用タイプ
尿とりパッド
ふつう~少ない 頻繁に交換できない
1日4-5回
昼用タイプ
尿とりパッド
夜用タイプ
尿とりパッド
頻繁に交換できる
1日6-7回
昼用タイプ
尿とりパッド
夜用タイプ
尿とりパッド

尿とりパッドの交換回数を変更した場合でも、使用者の生活が劇的に変化することはありませんが、こうした小さな部分にケアマネジャーの皆さんが目を向け、改善に向けたアプローチを行えば、ご家族やサービス提供責任者、ヘルパーさんなど介護者の意識を変化させられます。ひいてはご利用者のQOL(生活の質)の向上や支出抑制につながります。小さな積み重ねですが、ぜひ意識してお取り組みいただきたいと存じます。

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